TUNA SCOPE

REPORT

AIマグロ販売開始から2年。仕入れ担当者から聞いた、現場で起きた「変化」とは?

ISSUED : 2023.12.18

山形県を中心に10拠点を超える店舗を展開するスーパーマーケットチェーン「主婦の店」。
ここでは、2021年からおよそ2年間にわたって、TUNA SCOPEを仕入れに活用した「AIまぐろ」が販売されています。
AIの正確無比な目利きで、お客様が安心して手に取れる商品を届ける−−そんなTUNA SCOPEのビジョンへの共感から始まった新商品の販売。
初めこそ一抹の不安もあったものの、時が経つにつれ、お客様からの反応に違いが見られるようになってきたといいます。
現地でバイヤーを担う佐藤大介さんへのインタビューを通じて、AIまぐろ導入後に起こった変化についてお聞きしました。

お客様のこだわりに応えるべく、AIの目利きを仕入れに導入。

今回取材を行った「主婦の店 パル店」が店舗を構えるのは、県内でも日本海に面した鶴岡市。魚に慣れ親しんできた土地柄だけに、「美味しい魚を食べたい、というこだわりが特に強いお客さまが多い。」と佐藤さんは言います。

―AIの目利きを導入するという新しいチャレンジに、抵抗感はありましたか?
AIという未知のものを、どこまで信用していいのか。という気持ちは正直あった。
信頼できるだけの膨大な数のデータをもとにした技術であること。過去の飲食店との取組みが好評と聞いていたこと。仕入れ先の山形丸魚さんとの間にあった信頼関係。そういった一つ一つの要素が合わさり、リスクはあるけれども面白そうだからやってみようか、という話になりました。

お客様の満足度を上げようと思ったとき、仕入値を下げて、売価を下げるという選択肢も当然ある。
ただ、その方向に進んでいくと、どうしてもクレームが出てきてしまったり、満足してもらえないお客様がでてきてしまったりする。
そうではなくて、あたらしい技術を入れて商品自体の付加価値を上げていくことで、価格以上にこの地域のお客様の味への強いこだわりに応えていく、という方向を選びました。

商品へのクレームがゼロに。「AIマグロ」導入で起こった変化。

―AIまぐろの導入後、お客様からの反応にはどんな変化が?
これまでは、どうしてもクレームがぽつぽつと出ていたのが、AIマグロを導入して以来、2年近く経つが、今に至るまでたった一度もクレームが出ていない。
それは、まさにAIに対する消費者の信頼の証だと思います。

実はここ鶴岡は、赤身よりもタイとかヒラメといった白身魚の方が好まれる地域性。
それにも関わらず、刺身の盛り合わせの商品で「まぐろの貫数を増やしてほしい」という声が聞こえ始めてきています。
外せない商品になってきたことも、面白い変化だと思います。

周辺の海水温が上がり、近年、この地域にもマグロが水揚げされるようになってきたなかで、こうした新しい取り組みがきっかけとなってマグロを美味しく食べる文化が徐々に浸透してきているのかなと感じています。

―導入当初から、ここまでAIマグロの販売が続くと思っていましたか?
最初は、ニュース性のある旬な取り組みとして、期間限定で取り入れてみることを想定していました。
それが導入したところ、思っていた以上に品質への評判がよく、その結果ここまで継続しています。

ブランドマグロは一般的に、冷凍でなく生で届けるものが圧倒的に多いですが、そのなかでAIマグロは、商品の供給が安定しているため、品質や価格が環境に左右されにくいということも、消費者から人気を得ている大きな理由の一つだと思います。

 

スーパーの店頭に並ぶマグロにも、AIによる高度な品質判定を導入し、誰もがマグロを美味しく食べられる世の中にしていきたい。そんな想いから始まったAIマグロ販売の取り組み。
仕入れ・販売に携わる方々の深い理解と共感が推進力となって、生活者からのポジティブな反響が世の中に広がり続けていることを、改めて実感することができる取材となりました。

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